大阪市の治安ランキング!大阪市の中で安全な区を分析しました【2017年度保存版】

この「大阪市の治安ランキング!大阪市の中で安全な区を分析しました【2017年度保存版】」では、よく「大阪は治安が悪い」と言われていますが、実際の治安はどうなのか?

また、大阪市の中でそれぞれの区ごとに犯罪数を調べ、独自にランキングにしました。

さらには、他の地域と比べて、大阪はどんな犯罪が多いのか?など、知りたくてもわからない情報を「マンション探偵」独自の調査で調べ上げたレポートとなっています。

特にインターネット上などの口コミでは「ここは治安が良くない」「犯罪が多い地域だ」とのコメントが多くありますが、しっかりとしたデータに基づいたものではなく、信ぴょう性に欠ける口コミで不安に感じている人も多いのではないでしょうか。

そこで、当サイトが責任を持って信用できるデータをもとに、大阪市内の治安を徹底的に調べ上げました。

治安は何で測るのか?

では、まず大阪市の「治安」を何を基準としてランキングとするのか、判断するのかを決めます。

やはり数値として信頼できるものとするためには大阪市が発表する「犯罪数」で算出することとします。

ということで、まずは大阪市の区別の犯罪数を見てみましょう。

このグラフは平成28年度に大阪市内の各区で起きた犯罪数をグラフ化したもの。

このグラフを見ると「北区」と「中央区」が圧倒的に多く、それ以外の区は似たり寄ったりといった具体になっています。

ただ、これだけでは本当の治安は見えてきません。

というのも、当たり前のことですが、それぞれの区によって人口が異なるため、人口が多ければ犯罪数が多くなってしまう。

そこで、ここでは、人口を加味した「犯罪率」を計算してみたいと思います。

このグラフは、人口1000人あたりの犯罪件数を算出したものです。

例えば、トップの中央区の場合、人口1000人に対して、犯罪数が年間72件起きているという結果になっています。

 

それでは、大阪市内のトップ3とワースト3の区をピックアップしてみよう。

【犯罪率が低いトップ3】
1位:此花区
2位:西淀川区
3位:城東区

【犯罪率が高いトップ3】
1位:中央区
2位:北区
3位:浪速区

このランキングを見ると、犯罪数が多いエリアとなっている地域が全て、難波や梅田などの繁華街に位置していることがわかります。

これは、繁華街だと夜の街などでトラブルが多くなり、犯罪が増えるだけでなく、そのエリアの地価が高いため、そのエリアに住む人が少ない。(繁華街で犯罪を犯す人はそのエリアに住んでいる人ではない)

「人口」だと繁華街は不利

先ほどのランキングを見ていかがだろうか。

犯罪率が高いトップ3は繁華街もあるので、なんとなくイメージ通りかもしれませんが、犯罪率が低いランキングではイメージとは異なる人もいるかもしれません。

というのも、この犯罪率の計算で用いた「人口」は、そこに「住所」として設定している人であるので、夜に賑わう繁華街などは別の区に住んでいる人大半なので犯罪率が高くなってしまう傾向があるのです。

ということで、その乖離を防ぐために、もう一つの計算をして見ます。それは「人口」を「昼間人口」で算出する方法です。

「昼間人口」とはその地域に昼間にいる人をカウントした数値と言えます。

つまり、会社勤めの人や学校に行っている人などはその職場や学校の場所でカウントする方法となります。

例えば、住宅街などの場合、家の近くで犯罪を犯すよりは繁華街などで犯罪を犯す可能性の方が高いので、本当の治安は「昼間人口」で計算した方が、正しい数値となると考えられます。

ということで、この「昼間人口」で計算したグラフが以下となります。

今までのグラフで上位の常連だった、「北区」や「中央区」の数値が大きく減少したことがわかります。

これは、「北区」や「中央区」の場合、そこに住んでいない人(「人口」にカウントされていない人)が犯罪を犯すケースが多かったため、犯罪率が水増しされていたとも言えるのです。

そこで、「昼間人口」を用いることでそこに住んでいない人でもその場所にいる人の数を加味することができたので、より数値として正しい数値が算出できたのです。

では、昼間人口で分析した、治安の良い区と治安の悪い区のランキングを見てみましょう。

治安の良いクランキング、1位の此花区と3位の西淀川区はそもそも犯罪数が少ないことが要因です。

一方で2位の西区は住んでいる人口と比べて、昼間人口が約2倍近くいるため、犯罪率が大きく減少したことでランクインしました。

 

一方で治安の悪い区のランキングは浪速区が圧倒的に1位となりました。

これは、近くに新今宮駅などがあることが要因として考えられるでしょう。

ただ、先ほどの人口で分析した場合の犯罪率ランキングで上位だった北区や中央区がランク外になったのが印象的です。

その代わりに、東住吉区と都島区がランクインしました。

この2つの区の場合、犯罪が多いというよりは昼間人口が少ないため(人口よりも少ないので、この区に住んでいる人の大半は他の区へ勤めに行っている)犯罪率が上がってしまったと言えるでしょう。

 

大阪市全体の犯罪数の推移

さらに、興味深いデータがあります。

それが、大阪市全体の犯罪件数の推移のグラフです。

まずはこちらをご覧下さい。

これは、平成25年から平成28年までの4年間のデータとなっています。(データ元は大阪市役所のHPより引用)

この数値を見ると特に直近の2年間は大きく犯罪数が減少していることがわかります。

平成28年は26年と比べると年間で1万件近くの犯罪数の減少になっています。

犯罪が大きく減り始めた平成27年や平成28年というと、インバウンドの海外からの旅行者が爆発的に増えてきた年ですので、その年に大きく犯罪数が下がっているのは特筆すべき点と言えるでしょう。

もっとも、他の地域でも犯罪数は減少している傾向がありますので、大阪市だけの傾向ではありませんが、大阪市の治安自体は徐々に良化傾向にあると言えるでしょう。

最後に

大阪市の治安ランキングはいかがでしたでしょうか。

イメージとは違うと思われた人も多いのではないでしょうか。

治安に関するインターネットの口コミは実際、ほとんどはアテにならないことがとても多いのです。

関西の場合、昔から「この地域は悪いと言われていた」という噂話の大半は偏見や差別などが実情でした。

実際には、2002年まで行われた「同和対策事業」の成果によってこのような「この地域は悪いと言われていた」という事象が発生しにくくなっています。

そのことがこの結果からも、お分りいただけたのではないでしょうか。

インターネットの口コミからではなく、犯罪数などの実際のデータを元にしっかりと検討していくことが大事だと言えるでしょう。

それでは、最後に

 

リンク先:大阪市の犯罪発生状況(大阪市ホームページへリンク)